2009年02月24日
贅沢

「キャンプは不便を楽しむ」と言う言葉をよく耳にする。
確かにバックパッカーの場合、持っていける道具の量にも限界があり
自然にある物を上手く利用して、キャンプを楽しむと言う
アウトドアの原点が、そこにはあるように思う。
しかし私が現在はまっている「オートキャンプ」は
道具満載の車でフィールドに乗り込み
雨風を凌げる大きなタープや、ゆったり目のテントでくつろぎ
火気や調理器具の充実により、快適にキャンプが楽しめる。
更に高規格と呼ばれるキャンプ場には、「電源サイト」なるものまであり
人によっては、炊飯器、冷蔵庫、PCにTV・・・
およそアウトドアとは縁遠かった物まで、持ち込めるようになった。
そう言う自分も始めたばかりの頃は、「キャンプを楽しむ」と言うより
「キャンプ道具に触れている事」を、楽しんでいたような気がする。
ありったけの道具を広げ、設営・撤収に何時間もかけて(笑)
ほんの少し「キャンプを楽しむ」と言う事が、分かるようになってきた最近では
最低限の道具で、キャンプ場での時間の流れを楽しめるようになってきた。
ある日キャンプ場で、夕食を終えて
ただただ、ぼーーーっと焚火を眺めていた時
「最高の贅沢だ」と、キャンプ歴40年の大ベテランである義父がつぶやいた。
その言葉におもわずハッとなった。
日々の仕事は忙しく、しっかりストレスも溜まっていく。
それを解消する為に、ショッピングしたりアウトドアを楽しんだり
キャンプに来ても時間を無駄にしないようにと、あれこれやっている自分
サイトからの景色を楽しんだり、焚火の炎を無心で見つめている時・・・・
「何もしない贅沢」が、たしかにそこにあった。